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クレハ環境の技術

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カーボンニュートラルに最適なVOC排ガス処理設備

概要

VOC排ガス処理設備「GASTAK」

対象となるのはお客様が所有する工場などです。その工場から排出される VOC(揮発性有機化合物)を含んだ排ガスを処理する設備になります。親会社のクレハが製造している球状活性炭(BAC)を使用して有害なVOCを吸着処理し、最終的には液化して回収します。 最も重要な役割は、お客様の工場から大気に排出されるVOC排ガスを無害化することです。 大気汚染防止法という規制を順守するとともに、排ガス中のVOCを液化回収して再利用、再使用できるシステムになっています。

  • GASTAKの社会的役割

    GASTAKは大気環境の保全を目的として、印刷・化学・半導体工場等のVOC回収に利用されています。 また脱臭目的の導入もあり、食品工場や肥料工場では近隣への臭気対策として使用されてきました。 無害化設備にはGASTAKなどの回収方式のほか、燃焼方式もあります。大気汚染防止法の改正に伴いVOC規制が厳格化された折には、安価な燃焼方式が多く導入されましたが、近年ではCO2排出削減の気運から回収方式への切り替え需要が高まっています。 また排ガス中のVOCを液化回収して再利用、再使用できる点も注目されています。

私たちが紹介します

  • 環境プラント営業課
    課長

    S・M

  • 環境プラント営業課

    O・K

  • 環境プラント技術課

    S・R

  • 環境プラント技術課
    課長

    S・K

  • 01

    公害対策のために
    開発されたGASTAK

    S・K:GASTAKで使用する球状活性炭(BAC)は、1970年代に親会社である㈱クレハが石油系ピッチを原料として開発しました。1975年には、高強度で流動性が高いというBACの特長を生かし、流動床式吸着を適用したGASTAKを開発しました。開発から50年を経て、幾多の改良を重ねながら、国内外合わせて500基の納入実績がある設備です。GASTAK設備の最大の特徴は、BACが循環しながら、それぞれ独立した流動床式吸着と移動床式脱着を連続で繰り返すという点にあります。 モントリオール議定書によるフロン規制、大気汚染防止法改正によるVOC規制など、多くの局面でお客様の環境対策に貢献してきました。CO2排出量取引の議論が活性化され始めた2000年初頭には、他社に先駆けてVOC回収によるCO2削減効果とVOC燃焼処理によって温暖化が進むことを世に謳ってきました。近年になり、VOCの燃焼処理に由来するCO2はSHK制度において正式に算定対象となり、「時代がGASTAKに追いついた」という思いです。
    ※SHK制度:温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度

  • 02

    法規制対応だけでなく
    回収メリットも大きい

    S・M:GASTAKは2000年ごろから、溶剤の使用量が多い、印刷・化学・半導体業界などで導入されてきました。 GASTAKなどのVOC回収設備では排ガス中のVOCを液化回収できるため、再利用、再使用の大きなメリットが創出できます。VOCを燃焼分解してCO2を排出するVOC燃焼設備とは、この点が対照的です。GASTAKの設備導入には少なくないコストを要しますが、VOCのマテリアルリサイクルを通した環境負荷低減と循環型社会の実現に向けた取り組みの一環として、GASTAKによる回収メリットの効果が期待されています。

03

導入先ごとの異なる状況に合わせて構築

S・R:設備については基本的な大枠を定めていますが、最終的にはフルオーダーに近い形で導入しています。 まずはお客様のご要望にこたえるため、土地、建物、安全の条件など導入先ごとの異なる状況に合わせて構築することが重要なのです。
S・M:導入先ごとの異なる状況に加え、VOC排ガスには把握することが困難な微量の不純物が含まれることが多くあります。 場合によっては有償のテスト機を使うことも提案。そこで実際の細かい条件を把握し、安心して導入できるよう勧めています。

  • 04

    次世代エネルギー分野での転用も可能に

    O・K:VOC排ガス処理設備は、法規制を順守し、環境負荷を減らすために必要不可欠な設備です。 ただ、昨今の設備導入に対する動機は、VOC排ガスを無害化するだけでなく、CO2排出量の抑制やランニングコストの削減など、付随するメリットも重要視されてきていますので、GASTAKの持つ付加価値を提案していきたいです。
    S・M:脱VOC化を進める企業も現れています。2050年にVOCは、すべてバイオナフサ由来に入れ替わるという政府の見通しもあり、将来的にはVOCの回収・再利用というニーズが縮小していくと考えています。そこで現在、GASTAKやBACの特異性を生かして次世代エネルギーの分野などにおいて、新規用途の開発も進めています。広く市場にアンテナを伸ばし、シナジーが生まれる可能性のあるシーズは積極的に取り込み、外部の研究機関とも連携して、さまざまな可能性にトライしていきたいと考えています。