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事業案内

環境エンジニアリング事業

水質浄化設備
シャロークリーン
遮光フロートを用いたアオコ抑制技術

近年、河川や湖沼の富栄養化が進んでおり、その結果、止水域である湖沼・貯水池では、藍藻類によって引き起こされる『アオコ』が問題となってきています。『アオコ』は、栄養分の他に、光エネルギー、水温等の条件によって発生します。『シャロークリーン』は、必須要素の一つである光に着目し、水面の一部を必要最小限遮光することにより、水中の生態系を破壊せずに藻類の異常増殖を制御する技術です。装置は、ポリエチレン製の遮光体を使用します。

概要

湖沼の「富栄養化」対策としては、下水道の整備、栄養塩類、特に窒素・燐の除去や底泥の除去(浚渫)等がありますが、いずれも目立った効果は見られず、長年問題が解決されておりません。そのような状況のなかで、発生する「アオコ」は、湖沼水域の景観を損ねるばかりでなく、枯死した「アオコ」は湖水の汚濁負荷を増し、またある種の「アオコ」が産成する有毒物質や臭気物質などは水資源の利用の面から大きな問題になっています。部分遮光による「アオコ」抑制技術は、小島貞男博士が長年の研究の結果、開発されたもので、湖沼の大小、深浅に関係なく有効であり「アオコ」の発生により引き起こされる多くの問題の解決や処理費用の低減に役立っています。

原理

藻類の増殖には、栄養分、水温等の水側の適正な条件の他に光エネルギーが必須です。藻類は、クロロフィルを持ち、光合成によって増殖します。したがって、光合成に必要な光を遮断すれば藻類の増殖を抑えることができます。ただし、藻類は水中酸素の供給者として、また生態系を支える基礎生産者として重要な位謳を占めていますので、光を完全に遮断してしまうことは、水中の生態系を破壊することになります。「シャロークリーン」は、光を適度に遮断することにより、水中の生態系を破壊せずに藻類の異常増殖を抑えることを可能にした装置です。具体的に言えば、水面の一部のみを覆って全体の水を浄化する装置です。

特徴

  • 動力を必要としないため、エネルギの節約になり、維持管理が容易です。
  • 殺藻薬剤を用いないため、水質の安全性が保たれます。
  • 撒去後のリサイクルが容易で、かつ、環境に配慮した素材を用いています。
  • 遮光率は適用場所により選定します。

効果

  • 急速ろ過法浄水場に
    おける効果

    • pH値の異常上昇を抑えます。
    • 殺藻薬剤の撒布不要、凝集剤の添加率低減により薬品費が節約できます。
    • 過池の目詰まり低減により安定した処理水が確保できます。
    • 最終汚泥処分量の低減により処理費が節約できます。
    • 水道水の異臭味を解消します。
  • 緩速ろ過法浄水場に
    おける効果

    • 緩速ろ過池に繁殖する藻の除去作業軽減により人件費が節約できます。
    • ろ過水に藻類の漏出がなくなり、藻臭が除去されます。
    • ろ過池の寿命が延命されます。
    • 外観が良くなります。
  • ファームポンドに
    おける効果

    • スプリンクラーや灌水チューフの目詰まりによる散水不良を解消します。
    • 施設園芸用ストレーナーの目詰まりによる排水不良を解消します。
    • 作物ヘアオコが付着することによる商品価値低下を防止します。
    • 散水時の悪臭を防止します。

導入事例

  • 98か所で導入されている。
  • 農業用池、用水調整池、緩速ろ過池、沈殿池、貯水池などに導入されている。

紹介動画